フィリピン残留日本人
この写真集は、異国の地で「あたし、日本人なんて大嫌いよ」と声をかけられたことから始まった。2008年、フィリピンのキアンガン、という街でのことだった。第二次世界対戦以前(アメリカの植民地時代)から、フィリピンには多くの日本人が労働者として住んでいた。
7年におよぶ取材で見えてきたものは、常に勝者の視線から語られる歴史では忘れられてきた、残留日本人、一人ひとりの物語だった。敗戦まぢかに成った日本軍が山深い山間地に逃げ込む。その山間地には交通の便もなく、ある時は徒歩で数日をかけて山間地に入り、現地に泊まり2世、3世の人々を捜し求めさらに長い時間をかけて話を聞き取材した。
これは、日本と深い関係にありながら、多くの日本人が知らないフィリピン残留日本人のこと、そして彼らの想いと表情に向き合った写真集である。写真集の巻末には取材してきた2世、3世の言葉も綴っている。
― 出版社説明文より抜粋
- 判型
- 200 × 225 mm
- 頁数
- 132頁、掲載作品116点
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2015
- 言語
- 英語、日本語
- ISBN
- 978-4-88773-167-7