ウィリアム・エグルストンは1939年アメリカ・テネシー州生まれ。テネシーとミシシッピの3つの大学でアートを学び、カルティエ=ブレッソンとウォーカー・エヴァンスの影響を受け写真家を志す。初期はモノクロ写真を撮っていたが、65年からカラー写真を中心に作品を制作。アメリカ南部の風景を色鮮やかに撮影した作品をニューヨーク近代美術館のキュレーターに見出され、76年に同美術館にて個展「William Eggleston's Guide」を開催し注目を集めた。モノクロ中心だった当時のアート写真界において、「ニュー・カラー」と呼ばれるカラー写真による可能性を切り開いた先駆者として知られる。
1998年には写真界のノーベル賞ともいわれるハッセルブラッド賞を受賞。主な写真集に『William Eggleston's Guide』、『The Democratic Forest』『Los Alamos』ほか。国際的に主要な美術館やギャラリーで数多くの写真展を開催するとともに、作品はメトロポリタン美術館、ニューヨーク近代美術館、ホイットニー美術館、サンフランシスコ近代美術館などが所蔵。日本国内では「ウィリアム エグルストン:パリ-京都」(原美術館、東京、2010)が開催。また、78歳にして初の音楽アルバム『Musik』(2017)をリリース、ミュージシャンデビューし話題となった。

個展

1999〜2000 -『ウィリアム・エグルストンと色の伝統、 J』ポール・ゲッティ美術館、ロサンゼルス
2001〜2002 -『ウィリアム・エグルストン』カルティエ財団リ
2002 -『ドクメンタ11』カッセル、ドイツ
2002 -『ウィリアム・エグルストン:ロスアラモス』ルートヴィヒ美術館、ケルン、ドイツ
2008 -『William Eggleston:Democratic Camera、Photographs and Video 1961–2008』 Whitney Museum of American Art、NewYork
2012 -『New Dyes』Rose Gallery、サンタモニカ
2016 -『ウィリアムエグルストン』ウィルソン写真センター、ポートランド美術館
2016 -『ウィリアムエグルストンポートレート』ナショナルポートレートギャラリー、ロンドン
2017 -『ウィリアムエグルストン:ロスアラモス』FoamFotografiemuseum、アムステルダム

受賞

1974 - グッゲンハイム奨学金
1975 - 写真家フェローシップ、国立芸術基金
1978 - 写真とカラービデオを使用したミシシッピ綿花農場の調査のための国立芸術基金の調査助成金
1989 - 「1960- 1979年の54人のマスターフォトグラファー」賞、日本写真協会
1995 - メンフィス大学功労賞
1998 - ハッセルブラッド賞、ハッセルブラッド財団、イェーテボリ、スウェーデン
2003 - 特別150周年記念メダルおよび名誉フェローシップ(HonFRPS)、英国王立写真協会、ロンドン
2004 - 国際写真センター(ICP)でのゲッティイメージズ生涯功労賞
2013 - 写真賞への優れた貢献、ソニー世界写真賞、世界写真機構、ロンドン

収蔵

シカゴ美術館、J.ポールゲッティ美術館、近代美術館、ピア24写真、サンフランシスコ近代美術館、ホイットニー美術館、国際写真殿堂

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