A Certain Collector B

A Certain Collector B

万代洋輔

出版社:NewFave

万代洋輔は1980年生まれの写真を主に扱う美術家です。これまで「”Friday, September 9 – Friday, October 7, 2016″」(TARO NASU、東京、2016年)、「通行人間」(CAPSULE、東京、2015年)、「あばら骨しか信頼してないじゃないですか俺」(TARO NASU、東京、2014年) をはじめ、多くの個展を開催、グループ展に参加するなど、2000年代より積極的な活動を行っています。

万代の作品は朽ち果てた物を独自の感性で再構築し、写真に収めた『蓋の穴』シリーズがよく知られています。人里離れた森などで不法投棄された物たちを一晩かけて組み上げ、朝の光でカメラに収めたこの作品は、その対象物の持つ不穏さや行為の孤独さとは裏腹に、どこかあっけらかんとしたユーモアを漂わせています。

初の出版物となる今作『A Certain Collector B』は、近年万代が取り組んでいる、道端に落ちている物を蒐集し、フラットベッドスキャナーの上で再構成したイメージ群で構成されています。時に生物の死骸をも含むこれらのイメージは、スキャナーの発する光に照らされ奥行きなどのスケール感を失う代わりに、3DCGのモデリング画面のような浮遊感を伴った、新しい物質へと再生しているように見えます。

本書は’A Certain Collector B’の作品と同様に、書籍を部材による構成物と捉えてデザインしています。表紙や見返しなどに違う色味を配し、書籍の強度を保つための寒冷紗をあえて露呈させ、本文にはプリントを手貼りするといった過程を経て、架空の蒐集家“B”のアルバムというコンセプトに至りました。極めて感覚的でありながら、同時に自身の行為を俯瞰して見る万代のバランス感覚を体現する一冊となっています。

― 出版社説明文より

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