New Turns in Old Roads

New Turns in Old Roads

レオ・ルビンファイン

出版社:タカ・イシイギャラリー

新品、限定

1953年、シカゴ生まれのルビンファインは、両親に伴われて、少年期以降の多くの年月を高度経済成長期の日本で過ごしました。その後、1979年に日本に戻った作家は、自身の少年期の体験から再び東洋という被写体に惹かれ、翌年より8年間、日本をはじめ、中国、タイ、インドネシア、ミャンマー、フィリピン、ベトナムへと繰り返し旅を続けます。1980年から87年にかけて、作家が日本を中心にアジア各地を取材撮影して纏めたシリーズ「A MAP OF THE EAST」は、自身の記憶を通して世界を見ることの意味を探求すると同時に、つねに侵入者という立場であった一西洋人の視点から、当時の東洋に共通する特質であり、確実に変容しつつあった「イノセンス(おおらかな無邪気さ、純真さ)」を語ろうとする試みでもありました。

『A MAP OF THE EAST』(1992年)では未発表となった作品を纏め、タカ・イシイギャラリーより新たに作品集『New Turns in Old Roads』を刊行されました。

今回写真を撮るに当たって終始私をつき動かしていたのは、一体どれだけのものが損われ、どれだけのものがまだ残っているのか、という問いかけであった。もちろん、ここにある写真はその問いに答えるものではない。ただ、あらためていま写真を眺めてみると(多くは5年以前に撮られたものであるが)、そこに見えてくる二面性に驚かされる。やさしさとアイロニーの交錯するその語りかけは、しかしきわめて当然な在りようだと、私には思えてくる。私たちは確かに失い続けてはいるが、何を失ったのかを知り、何が残されているのかをはっきり受け止めることで、逆に豊かさというものをしっかり受けとめることもできるのだと思う。

ーレオ・ルビンファイン、『A MAP OF THE EAST』、都市出版、1992年、序文より抜粋

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