Raven Scenes (4)
4種類のイメージ有り
深瀬昌久(1934年-2012年)の『Raven Scenes』は、石川県金沢市で1977年から78年にかけて35mmカラー・ポジフィルムを使って撮影されたシリーズです。代表作であるカラスを撮った作品を筆頭に、深瀬にとって写真を撮る行為は、結局のところ写真家である深瀬自身へ向けられたものだったと言われています。このシリーズは、1978年6月号の『カメラ毎日』に『鴉 4』というタイトルで掲載されたのですが、深瀬昌久アーカイブスの全面的な協力のもと、プリントとして制作されたのは今回が初となります。
「1978年カメラ毎日1月号に掲載された「鴉 3」では鳥の目の輝きに驚きましたが、今回のカラー写真では空の色に驚かされました。金沢での撮影では、ASAを200から1600まで上げて、後ろからの光と雨や曇りのせいで、空の色がグレー、緑、水色など、予想できない不思議な色になりました。カラスの目は、望遠レンズや懐中電灯を使って遠くから撮影すると、より鮮やかに光ります。30〜50mくらい離れていたんですよ。」
― 深瀬昌久
プリントサイズ:370 x 308 mm / イメージサイズ:290 x 228 mm
深瀬昌久アーカイブスによる刻印と番号付き
― 出版社説明文より
○コロタイプとは○
一般的な印刷方法であるオフセット印刷では色や濃淡を小さな網点の密度で表現しますが、コロタイプでは連続階調で表現するため、写真のようにより本物に近い緻密なディテールで表現することができます。