平田実は、1930年東京に生まれました。フリー・フォトジャーナリストとして、高松次郎・赤瀬川原平・中西夏之(ハイレッド・センター)、オノ・ヨーコ、篠原有司男、ゼロ次元といった1960年代の前衛美術家たちの活動を追い、写真に収め続けました。時には、平田が芸術家たちに企画を持ち掛け、彼らの活動をより広く周知させるよう努めていたといいます。平田は、記録者である以上に、芸術家たちの協力者として、彼らの傍らに居続けていました。また、ライフワークの一環として、沖縄やスカイ・スポーツを取材しており、「翔べイカロス」ニコンサロン(1975年)、「沖縄世・1968~1974」コニカプラザ(2000年)など、様々な展覧会も開催してきました。近年では、「東京 1955-1970:新しい前衛」ニューヨーク近代美術館(2013年)を含めた、戦後日本芸術の展覧会において作品を展示。2011年には、アルル国際写真フェスティバルにも参加し、その作品は、テート・モダン(ロンドン)のパブリック・コレクションにも収蔵されています。

平田実の書籍