BABEL ORDINARY LANDSCAPES

BABEL ORDINARY LANDSCAPES

広川泰士

出版社:赤々舎

未来につなぐべき大切なものとは? 人間の存在を問うライフワークの集大成。

広川泰士は長年、地球との関係、宇宙との関係において人間の存在と営みを表そうとしてきた。一段とシャープな批評性をもつ本書では、人間が自然を破壊した風景、自然が自らの居場所を奪還しようとする風景(ときに天災)、地震と原発がもたらした風景、インフラ、都市のスクラップアンドビルドなどが展開される。人工物はときに圧倒的な美しさをもちながらも、寄る辺ない唐突な存在として眺められ、地表で行われる様々な人間の営為が俯瞰されるようだ。人影がほぼ写っていないこれらの写真群は、未来へ向かおうとする人類へのメッセージにほかならない。

「本作で広川氏は、審美的な意味では、極めてストイックなアプローチを試みている。自然の中に置かれた人工物には、言い知れぬ所在なさがあり、その整然とした幾何学性は途方に暮れて持て余されている。自然を征服しようとする近代の野心のぎらつきは、既にそれ自体が惰性的で、私たちに突きつけられているのは、索漠としたその『結果』である。」(本書所収:平野啓一郎「人間の居場所」より)

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