解業

解業

鈴木育郎

出版社:赤々舎

表紙布、赤色の同系色で数種類有、ランダム出荷

業を解き、写真を解き放つ。
鈴木育郎第一弾。

年明けに大阪から戻った私は、再び東京のエネルギーの渦に引き込まれていった。8月の旅へ向けて準備をする中、写真集の発表が決まり今まで以上に明確な目標ができた。
出会いの喜び、別れの悲しみ、全てを生きる力にする。写真はそれを後押しし記録する。人がそれぞれに背負った業は、人を幸せにし人を傷つける。自分の写真は見た人の業を一瞬でも軽くし、解いていく。出会う人にとってもそういう人間でありたいし、自分の写真もそうでありたい。自分が人との関わりや写真や他の表現にそれを求めるように。
深紅駆け巡るこの肉体が光を前に立ち止まり、鼓動を胸から投げたとき、決して止まることのないこの時を瞳の奥に刻み込む。 すべての写真は幻、出会うその時まで。

ー鈴木育郎

人にそれぞれ課せられた試練を「業」と呼べば、業は交差し絡まり、日々は至福と奈落を行ったり来たり。 試練を受けとめ乗り越えようとする過程で見えてくるもの、その瞬間を噛みしめ、味わい、表現が生まれる。 個人的であるその表現が他者の感覚、人生に作用するとき、両者の業が少なからず解かれる。
写真は、撮影や発表によって、見る側の人をも被写体や風景として巻き込んでいく。 撮る側も巻き込まれて出会いが生まれる。 相手を意識して見つめあうとき、光が射し、絡まった糸が解けていく。
「解業」とはそのまま写真であり、一冊目にあえてこれを掲げることは、鈴木育郎の覚悟でもある。 ただ、業は解かれても、それはずっとは続かない。 その儚さをも抱きとめて、写真の光と「いま」がある。

「月刊 鈴木育郎」プロジェクトについて
写真家 鈴木育郎は、鳶職として生計を立てています。写真新世紀でグランプリを獲得したとき、
大森克己はこう評しました。「作品が、実人生の反射率の高い鏡のようでキラキラと輝いている。人間が生きている体温が感じられるのがとてもいい。まっすぐなまなざしで現実と向き合う姿勢に将来性を感じる」。
赤々舎はこの鈴木育郎と、毎月一冊、一年間、写真集を出すことを決めました。セレクトを必要としないほどの撮影の精度と切実さ。人、自然、食べ物、日常、、、バリエーションが即ちエネルギーである幅広さ。そして、知らない土地に分け入ってはその核となる輝きに出会う、一期一会の痕跡。この写真家でしか果たし得ない「月刊鈴木育郎」への挑戦です。
一冊目となる『解業』(げごう)は、記念碑的序曲にして総集編の趣きもあります。「出会いの喜び。別れの哀しみ。すべてを生きる力にする」。
一枚一枚が見る人の生を揺り動かす、写真のリアリティ。鈴木育郎を応援ください!

ー赤々舎 姫野希美

「月刊 鈴木育郎」プロジェクト刊行予定
毎号、判型・ブックデザイナー・ページ数がすべて変わります。

第一弾『解業』(げごう)  2015年10月刊行
第二弾『真晶』(しんしょう)2015年11月刊行
第三弾『最果』(さいか)  2015年12月刊行
第四弾『月夜』(つきよ)  2016年1月刊行
第五弾『桑樹』(そうじゅ) 2016年2月刊行

― 出版社説明文より

キーワード: 労働 ドキュメンタリー

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判型
263 × 173 mm
頁数
256頁
製本
ハードカバー
発行年
2015

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